- 2024年3月18日
JBT 競技規定
ジャパン・ブラックボール・ツアー 競技規定
※ルールはゲーム前に組織委員会によって変更される可能性があります。
1.プレイヤーの義務
ゲームのすべてのルールと規定を理解していることはプレイヤーの義務です。
ルールや規定に変更がある場合、組織委員会は最新の変更をその都度通知するものとします。
2.プレイ方法
ブラックボールは、No.1からNo.15までの15個のオブジェクトボールとキューボールを使用してプレイされます。
片方のプレイヤーがNo.1からNo.7(ソリッド)を選択すると、他のプレイヤーはNo.9からNo.15 (ストライプ)を選択しなければなりません。
プレイヤーはボールを合法的にポケットに入れ続ける限り、撞き続けることが出来、8ボールをポケットに入れることでそのラックを取ることが出来ます。
3.使用用具とサイズ規定
(a) テーブル:内側のエッジサイズは 2540x 1260mm(±9mm)、クッショントップから地面までの高さは800mm-850mmです。
(b)キュー:101.6cm未満でなければなりません。材料と形状は国際ブラックボール協会の基準に合わなければなりません。
(c) ボール:直径57.15mm(±0.05mm)、重さ156g-170g。
(d) フットスポット:ロングセンターライン上の上部クッションから 635mm。
(e) ブレイクライン:ヘッド側クッションから 450mm、ショートレールと平行。
(f)ブレイクエリア:ヘッド側クッションとブレイクラインの間。
4.ラックのボール
オブジェクトボールは三角形にできるだけ密にラックされ、エイぺックス(先頭の)ボールはフットスポットに、8ボールは三角形の中央に配置されます。
ソリッドボールとストライプボールは三角形の下部の2つのコーナーにそれぞれ配置されます。
他のソリッドとストライプはできるだけ交互にラックされ、できるだけ密着させるようにします。
持ち時間内であれば確認のみ可。立て直しは求められない。
5.ブレイクのためのラグ(バンキング)
ラグは試合の最初のショットであり、プレイの順序を決定します。
ラグに勝ったプレイヤーが最初にブレイクの選択権を得ます。
審判はテーブルのブレイクライン上にボールを2つ置きます。
審判の合図後、プレイヤーはほぼ同時にショットして、各ボールがフットクッションに触れることを目指し、そのボールが相手よりもヘッドクッションに近くなるようにします。
以下の場合も負けとなります。
(a) ロングストリング(縦の中心ライン)を横切る
(b) フットクッションに一度も触れない
(c) ポケットに落ちたり、テーブル上に残っていない時
以下の場合は再度ラグを行います
(a) 両者のショットタイミングが大幅にずれた場合
(b)審判がどちらのボールがヘッドクッションにより近いか判断できない場合
(c)両方のラグが不成立の時(両者スクラッチ等)
6.ブレイクショット
ブレイクショットには以下のルールが適用されます
(a) キューボールはブレイクラインの後ろからボールインハンドで始まります。
(b)キューボールは特定のオブジェクトボールに最初に当てる必要はありません。
(c) ソフトブレイクは許可されません 。
※ゲームの進行を遅くする等、意図的なソフトブレイクとみなされた場合は警告が与えられブレイクのやり直しが命じられます。
(e) 合法なブレイクショットで8ボールをポケットに入れても敗北ではありません。
8ボールがポケットに入った場合、ブレイカーは以下のオプションを選択できます
(1)8ボールをフットスポットに配置し、現在の位置でプレイ開始する
(2)リブレイク
(f)ブレイカーが8ボールをポケットに入れスクラッチ等のファウルがあった場合、相手は以下のオプションを選択できます
(1)8ボールをフットスポットに配置し、キューボールをブレイクエリアからプレイ開始する
(2)リブレイク
(g) ブレイクショットでオブジェクトボールの飛び出しは通常のファウルです。
7.ポジションの復元
ボールを復元またはクリーニングする必要がある場合、審判はできる限りボールを元の位置に戻します。
8.ブレイクファール後のボールインハンド
ブレイカーがファウルを犯した場合、相手はブレイクエリアでボールインハンドを得ます。
ブレイクエリア内のオブジェクトボールは直接狙えません。(ただし、キューボールがその接触の前にブレイクラインを横切る場合は除く)。
ブレイクライン上のオブジェクトボールは狙えます。
9.ボールインハンド(通常のファール後)
キューボールがインハンドの状態であるとき、シューターはキューボールをプレイ面のどこにでも置くことができ、ショットを実行するまでキューボールを移動させ続けることができます。
プレイヤーは、先端を含むキュースティックの任意の部分を使用してキューボールを移動することができますが、前進ストロークの動きは許可されていません。
ブレイクショット直後の場合のみキューボールの配置はヘッドストリングの後ろの領域に制限されます。
10.オープンテーブル
オープンテーブルは、ソリッドボールまたはストライプボールの所有権がまだ決まっていないことを意味します。
グループが決定される前は、「オープン」と言います。
シューターが合法的にボールをポケットに入れると、対応するグループがその人のものとなり、対戦相手は他のグループが割り当てられます。
合法的にボールをポケットに入れられない場合、テーブルはオープンのままで、プレイは他のプレイヤーに移ります。
テーブルが「オープン」の場合、8ボールを除く任意のオブジェクトボールを最初に打つことができます。
ブレイクショットの後にすべてのソリッド(またはストライプ)がポケットに入った場合、それはオープンテーブルと見なされます。
2人のプレイヤーは残りのグループにしかアプローチできず、セーフプレイで残りのボールがポケットされるとグループボールが確定します。
11.ショットをコールする必要はありません
8ボールであっても、ショットをコールしたりポケットを指定する必要はありません。フロックは許可されています。
※「セーフティ」のコールは必要ありません。
その場合、ショットの最後にプレイは相手に移り、セーフティでポケットに入れられた任意のオブジェクトボールはポケットインとなりテーブルに戻ることはありません。
12.通常プレイ時
12.1 グループの決定
グループが決定される前は、テーブルは「オープン」とされます。
シューターが最初にヒットしたボールまたは同じグループのボールを合法的にポケットに入れると、テーブルはクローズされ、選択したグループがそのプレイヤーのものとなります。
シューターは自分のグループのボールを合法的にポケットし続ける限り、テーブルに残り、8ボールをポケットに入れることでラックを制します。
12.2ノークッションルールが採用されます。
12.3 ダブルヒット
ショット中にキュースティックがキューボールに複数回コンタクトすると、ショットはファウルです。
12.4 すべてのファウル行為は次のショットの前に判断されなければなりません。
そうでないと、ファウルがなかったものと見なされます。
13.キューボールが合法および不法なボールに同時に接触する場合
ストローク後、キューボールがほぼ同時に合法および不法なボールを動かし、審判がどちらのボールが最初に触れたかを判断できない場合、それは合法なボールが最初に触れたものと見なされます。
14.ボールの停止後の処理
ボールは、ボールまたはテーブルの状態の原因によって停止したように見えた後にわずかに動くことがあります。
この結果、ボールがポケットに落ちた場合は、それを元の位置にできるだけ近づけて復元されます。
ショット中または直前にポケットに落ち、これがショットに影響を与える場合、審判は位置を復元しショットはやり直されます。
シューターはボールがセトリング中にシューティングしてもファウルとはなりません。
15.タッチングボール
15.1 ショット開始時にキューボールがオブジェクトボールに触れている場合、そのボールに向かって撞くことは合法であり(それが合法なターゲットである場合)、そのようなショットによってオブジェクトボールが動かされると、キューボールによって接触されたと見なされます。タッチしたボールから離す方向に撞くことは、そのボールに当たったことになりません。
15.2 オブジェクトボールがレールにタッチしている場合、次の場合のみ合法なショットです
(a)キューボールがオブジェクトボールに接触した後、オブジェクトボールが2番目のレールに接触する
(b)他のボールがレールに接触している
(c)1つまたは複数のボールがポケットに入っている
違反はファウルとなります。
16.ジャンプショット
ジャンプショットは、キューボールがオブジェクトボールやクッションの一部などの障害を越えるようにされるショットのことです。
通常、合法なジャンプショットは、キュースティック後方を持ち上げ、キューボールの上半分を打ち、キューボールをプレイ面に向けて打ち込んで反動させることによって行われます。
キューボールとテーブルの間から掬い上げるショットは、意図的に行なった場合ファウルと判定されます。
17.ファウル
シューターがファウルを犯した場合、相手はボールインハンドを獲得します。ブラックボールでの標準的なファウルは以下の通りです
(a) キューボールがポケットに入る(スクラッチ)、テーブル外への飛び出し
(b)キューボールが最初に間違ったグループのボールに当たる
(c) プレイ中にボールが動いているか回転している状態でショットを始める
(d) シューターがショットする瞬間に両足が床から離れている
(e) オブジェクトボールがテーブルから出たとき
(f)ボールに不正に触れること
(g) ダブルヒット
(h) ヘッドストリングの後ろからの不正なプレー(ブレイク後のみ)
18.故意のファウル
キューボールが意図的に他のグループのボールに最初に接触することは「故意のファウル」です。
故意のファウルは深刻なファウルと見なされます。
プレイヤーの最初の故意のファウルは警告を受けます。2回目の故意のファウルは退場処分となります。
19.ボールグループの間違いの処理
テーブルがクローズされた後、プレイヤーが誤って他のグループのボールに当たると、そのファウルは次のショットの前に宣言されなければなりません。
プレイヤーまたは審判がグループが誤ってプレイされていることに気付いた場合、その時点でファウルを宣告します。
20.ラックの敗北
シューターは、
(a)8ボールをポケットに入れてファウルを犯す
(b)8ボールの前の最後のショットで8ボールをポケットに入れる
(c)グループがクリアされる前に8ボールをポケットに入れる(飛び出しを含む)
場合に敗北します。
8ボールがテーブルに残っている限り、ファウルしか発生しません。
ただし、8ボールがテーブルから出されると、ラックの敗北となります。
21.ステイルメイト(千日手)
審判が進展がないことを観察した場合、審判は自分の判断を発表し、各プレイヤーはテーブルでさらに3回のターンを持つことになります。
ステイルメイトが発生した場合、最初のブレイカーは再びブレイクします。
22.外部の干渉
ショット中に外部の干渉が発生し、そのショットの結果に影響を与える場合、審判はボールをショット前の位置に戻し、ショットをやり直します。
干渉がショットに影響を与えなかった場合、審判は乱れたボールを元に戻し、プレイは続行されます。ボールを元の位置に戻すことができない場合、その状況はステイルメイトと同様に処理されます。
23.棄権
プレイヤーは、自分の番に限り、自発的に棄権できます。
棄権はラックまたはゲームに対して行われることがあります。
24.不正な行為
不正な行為に対する通常の罰則は深刻なファウルと同じですが、審判はその行為の判断に応じて罰則を課すことができます。
可能な罰則の中には警告、標準的なファウルの罰、深刻なファウルの罰、ラック、セット、または試合の敗北、競技からの退場(可能ならば全ての賞品、トロフィー、ランキングポイントの剥奪を含む)があります。
不正な行為は、故意にスポーツに不名誉をもたらす行動、またはゲームを公平にプレイできないほど妨害または変更する行動を指します。これには以下が含まれます
(a) 相手を気を散らすこと
(b)ショット以外でプレイ中のボールの位置を変更すること
(c) 故意にミスキューしてショットをすること
(d) ファウルがコールされたか、プレイが中断された後にプレイを続けること
(e) 試合中に練習すること
(f)テーブルに印をつけること
(g) ゲームの遅延
(h)機器を不適切に使用すること
(i)プレイヤーが相手がラックを終える前に敗北を認めること
この規則に関する最終的な解釈権は主催委員会にあります。
目的はゲームの公正さ、流動性、エンターテイメント価値を向上させ、ゲームを世界のコミュニティに統合することです。
このスポーツの発展とともにルールをさらに完璧にしていく予定です。皆様からの提案、理解、サポートをお待ちしております。
ブラックボール規則および規定
2024年2月21日